曽根駅の東北方向の箕面街道の分岐道標から南へ300m歩くと、右手100mにある176号線を超えて50m辺り、西琳寺の前に「おかげ灯籠」がある。
曽根駅の東400mだが、駐車場の隅にあるのは少し残念だ。
(西琳寺)
「おかげ灯籠」は、ここの村の年齢集団「若中」により建立された「おかげ参り」ゆかりの灯籠だ。
天からお札が降ってくるなどの出来事をきっかけに、庶民が熱狂的に伊勢神宮へ参拝したという、江戸時代の社会現象が「おかげ参り」らしい。
グーグルマップで曽根駅から伊勢神宮までの距離を見ると、歩いて片道153kmなので往復300kmになる。
毎日30km歩いても10日になり、休息日を入れると2週間以上になるが、今と違って昔の旅行は「大決心」が必要だったと思う。
(おかげ灯籠)
ここから南へ400m歩くと、能勢街道沿いに第四中学校がある。
学校の南面のフェンス際に、「烏塚(からすづか)」と「帰塚(かえりづか)」が100m離れて建っている。
塚とは「お墓」のことだ。
吹田垂水の「雉子鳴き道」に残る、長柄橋の人柱にまつわる「雉も鳴かずば打たれまい」という言葉が有名だが、同じような話がここに残っているようだ。
物言わぬ嫁を帰す道中で、この近くの天竺川付近で雉が泣いて…雉を埋めたのが「帰塚」で、同時に射られた烏を埋めたのが「烏塚」という話だ。
(烏塚(からすづか))
(帰塚(かえりづか))
また、武庫川にかかる「雉ガ坂」にも話が残っている。
どのような鳴き声か気になり、ネットを見たらアップされていた。
特徴のある「アーアーとか、ヒューヒューとかいう警笛」のようで、びっくりするような鳴き声だ。
聞きたくなる「うぐいす」とは違って、決して心地良いような鳴き声ではない。